物理的宇宙

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確率変数の定義と確率分布、確率密度関数

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確率変数の定義

定義

確率変数とは、標本空間から実数などの数への写像(関数)のことである。

だが普通は標本空間をある試行を行ったというの条件Cのもとに限定しているので、以降このような事象Cから数への写像として確率変数を考える。

 

以降、なるべく確率変数を大文字で表して、普通の数を小文字で表すことにする。

確率変数の演算

普通の数についての関数fを使って、確率変数Xに対して、

Y(\omega)=f(X(\omega))(任意の\omega\in Cについて)

という新たな確率変数を定義できる。これを

Y=f(X)

と表現することにする。

 

同じCについての確率変数X,Y同士でも2変数関数fを使って

Z(\omega)=f(X(\omega),Y(\omega))(任意の\omega\in Cについて)

であるZを

Z=f(X,Y)

と表す。n変数についても同様に表せる。

 

確率関数と確率密度関数

確率変数Xが値X(\omega)=xとなるような根元事象\omegaの集合、つまり事象を略記法としてX=xと表すことにする。

 

p_X(x)=P(X=x|C)(=\frac{P(X=x|C)}{P(C)})

という関数p_Xを、確率変数Xの確率関数という。

 

ここで、Cが連続な空間の場合などは、この関数が常に0になってしまう。

確率密度関数はそういう場合に役に立つ。

 

確率変数Xに少し幅を持たせ、値x\leq X(\omega)\leq x+dxとなるような根元事象\omegaの集合、つまり事象を略記法としてx=x〜dxと表すことにする。

 

p_X(x)dx=P(X=x〜x+dx|C)(=\frac{P(X=x〜x+dx|C)}{P(C)})

という関数p_Xを、確率変数Xの確率密度関数という。

 

異なる確率変数の事象は背反だから、確率密度関数積分すると、その範囲の確率が得られる。

P(X=x_1〜x_2|C)=\int_{x_1}^{x_2}p_X(x)dx