複素関数のテイラー展開
複素関数の整数冪指数の微分と積分についてはすでに計算した。
z^n(n=0,1,2,3,...)については実関数と全く同じように微積分できることがわかった。
そこで複素関数でも実関数と同じようにテイラー展開を行うことができると期待できる。
特にある領域で正則な場合、その中の点cでは無限回微分可能なので、
と表すことができるはずである。
複素関数のローラン展開
特異点cがあるが、特異点の周りでは正則であるという場合を考える。
そのような場合f(c)が無限大になってしまうという場合が多い。
そこで、テイラー展開にz=cで無限大となる項をテイラー展開に加えれば良いのではないかと考える。最も自然なのは負冪の項
を追加することだ。
そこで
という展開を考える。このような展開をローラン展開という。aでテイラー展開可能なら、n<-1の項は0となる。この負べきの項を主要項という。孤立特異点はローラン展開できるということを仮定する。