物理的宇宙

物理学を自分なりに再構成することを目指すブログです

複素関数のテイラー展開とローラン展開

←複素解析

複素関数テイラー展開

複素関数の整数冪指数の微分と積分についてはすでに計算した。

z^n(n=0,1,2,3,...)については実関数と全く同じように微積分できることがわかった。

そこで複素関数でも実関数と同じようにテイラー展開を行うことができると期待できる。

特にある領域で正則な場合、その中の点cでは無限回微分可能なので、

f(z)=\sum_{n=0}^{\infty}\frac{f^{n}(c)}{n!}(z-c)^n

と表すことができるはずである。

複素関数ローラン展開

特異点cがあるが、特異点の周りでは正則であるという場合を考える。

このような特異点を孤立特異点という。

そのような場合f(c)が無限大になってしまうという場合が多い。

そこで、テイラー展開にz=cで無限大となる項をテイラー展開に加えれば良いのではないかと考える。最も自然なのは負冪の項

\frac{1}{(z-c)^n}

を追加することだ。

そこで

f(z)=\sum_{n=-\infty}^{\infty}a_n(z-c)^n

という展開を考える。このような展開をローラン展開という。aでテイラー展開可能なら、n<-1の項は0となる。この負べきの項を主要項という。孤立特異点ローラン展開できるということを仮定する。