物理的宇宙

物理学を自分なりに再構成することを目指すブログです

熱機関と熱効率

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熱機関と熱効率の定義について説明します。

熱機関の定義

系がいくつかの熱浴i=1,2,...nと純粋な熱的接触を行う以外は常に断熱過程のみを経て、同じ熱力学的状態に戻っていく過程を熱機関という。

熱効率の定義

熱機関の熱効率とは、熱浴から吸収した熱量(純粋な熱的接触でもらったエネルギーのこと)の総和Q_{吸収のみ}に対する、断熱過程における断熱仕事の和W_{した}をいう。つまり

e\equiv\frac{W_{した}}{Q_{吸収のみ}}

ただし、Q_{吸収のみ}は熱浴から吸収した熱エネルギーのみをカウントし、熱浴に放出した分のエネルギーは(負のエネルギーとして入れる訳ではなく)計算に入れないことに注意する。他方でW_{した}は仕事をされた場合、負の仕事をしたという形でカウントする。